丸運初、FCVトラックの導入は丸運ロジスティクス関東から

株式会社丸運（本社：東京都中央区、代表取締役社長：中村 正幸）の100％子会社である株式会社丸運ロジスティクス関東（本社：東京都江東区、代表取締役社長：佐久間 成安）は、2025年8月20日（水）、燃料電池トラック（以下、FCV）の納車式を執り行いました。丸運グループとしては初のFCVとなり、環境負荷の低減と持続可能な物流体制の構築に向けた取り組みの一環として運用を開始します。

丸運グループのESGへの取り組みと、FCVの仕組み

当社は、ESG経営の推進に注力し、脱炭素社会の実現に向けて「人」と「環境」にやさしい物流を目指しています。特に物流における輸送車両からのCO2排出削減は重要課題であり、低炭素型車両の導入が強く求められています。

今回導入したFCVは、水素と酸素の化学反応によって発電し、モーターを駆動することで走行時に排出されるのは水のみで、CO2を一切排出しない次世代の車両として期待されています。

丸運グループのESGへの取り組み

車両デザインに込めた環境活動への想い

車両デザインには、当社のコーポレートカラーに加え、「環境活動への想い」を込めたシンボルマークや地球をモチーフにしたイラストを施し、視覚的にも「環境配慮型物流」を伝える仕様となっています。

＜車両概要＞

車種ベース車両　いすゞエルフ（2.95ｔ　高床ワイドロング）
最高速度時速80km
水素搭載量10.5kg
航続距離約260㎞

納車式を実施し、首都圏エリアで運用開始

納車式は、2025年8月20日（水）、株式会社丸運東雲物流センター（東京都江東区）にて執り行われました。当日は、製造を担った、いすゞ自動車株式会社をはじめ、多くの関係者にご出席いただきました。式典では、FCVの車両お披露目に加え、テープカットやゴールデンキーの授与式も行われ、今後の環境配慮型物流への期待が一層高まる機会となりました。以下は、代表取締役社長中村正幸のコメントです。

《代表取締役社長　中村　正幸のコメント》

2021年度から始めた丸運グループのESG経営において、環境目標として掲げている最優先課題の「脱炭素社会の形成」は大きな比重を占めています。そのメインの課題である「CO2排出量削減」について、現在、運送業界全体が直面している大きな課題のひとつが、軽油使用量の削減です。もちろん、この課題は一朝一夕に解決できるものではありません。

しかし、私たちは「できることから始める」姿勢を大切にし、丸運グループ全体で環境意識を持って日々の業務に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

今回導入いたしましたFCVは、水素を燃料とすることで長距離走行が可能であり、当社グループの運行スタイルに非常に適していると言えます。環境性能と実用性を両立できるFCVは、まさに次世代の物流を担う存在であり、当社グループとしても大きな期待を寄せております。 環境問題への取り組みは、企業としての社会的責任であると同時に、未来への投資であり、次世代への贈り物でもあります。私たちはこのFCVの導入を機に、より一層「物流事業を通じて、環境負荷の軽減を図り、持続可能な社会の発展に寄与する」という当社の環境方針を実践してまいります。

【おわりに】持続可能な物流体制の構築と脱炭素社会の実現へ

本取り組みは、NEDO※1（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）の「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」の一環として実施されており、当社および丸運ロジスティクス関東は、NEDOより交付決定を受けたCJPT※2（Commercial Japan Partnership Technologies）からの依頼で様々な車両データを提供することにより、この取り組みに参画します。

当社は、地球環境保全への取り組みを重要な経営課題として認識しており、2030年度の長期目標としてCO2排出量20％以上の削減（2019年度比）に取り組んでおります。

今後も、環境にやさしい物流の推進と地域社会への貢献を目指し、低炭素型車両の導入を積極的に進めてまいります。

（参考）
※1 NEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）
持続可能な社会の実現に必要な研究開発の推進を通じて、イノベーションを創出する、国立研究開発法人。

※2 CJPT（Commercial Japan Partnership Technologies）
トヨタ自動車、いすゞ自動車、日野自動車の３社で設立（後にスズキとダイハツ工業も参画）。
「電動化」と「物流効率化」の２本の柱を軸に、電動車普及に向けたエネルギーマネジメントシステムの構築・社会実装を実現することを目的に設立された法人。

YouTube丸運ページ
https://www.youtube.com/@株式会社丸運公式